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KIRIN News Release


【ご参考】秋・冬は、ますます紅茶にご注目! 次々登場、スペシャルな紅茶
     未来化していく、紅茶の“味”“香り”“機能性”

2007年10月29日

 その歴史は、神話時代の中国にさかのぼるという「茶」。長い年月の間に、さまざまな逸話を誕生させてきました。当初、薬として飲まれ始め“東洋の神秘薬”と言われた茶は、近年その健康効果が確かなものとして証明されましたが、今、さらに未来に向けて進化中です。

■11月1日は『紅茶の日』

 毎年11月1日は、『紅茶の日』。1983年に、日本紅茶協会が記念日として制定しました。その由来は、歴史的な逸話からとられたもので、大黒屋光(だいこくやこう)太夫(だゆう)という日本人が、ロシアの女帝エカテリーナ2世のお茶会に招かれ、日本人としてはじめて本格的な紅茶を飲んだとされる日(1791年11月1日)を記念日としたということです。当時、鎖国状態であった日本から、遠く離れたロシアの地で飲んだ紅茶の味、どのようなものだったのでしょう。興味はつきません。
 このように、紅茶にはエピソードがつきもの。人気の、あの紅茶にもこんな逸話が残っています。


■幻のお茶を再現して生まれた「アールグレイ」

 エキゾティックな香りが人気の「アールグレイ」。“アール(earl)”は英語で“伯爵”を意味します。すなわち「アールグレイ」は「グレイ伯爵」。グレイ伯爵は1930年代に英国第26代首相を務めた実在の人物です。「アールグレイ」は、伯爵のお気に入りのお茶であったことから、その名がついたオリジナル紅茶で、その誕生には、ひとつのエピソードがあります。
 中国から戻った外交使節団が持ち帰ったお茶を、大変に気に入ったグレイ伯爵は「これと同じ茶を輸入して欲しい」とロンドンの茶商に命じました。ところが、茶商は中国からそのお茶を輸入することが出来ず、それに似せたお茶を作り出すことにしたのです。それが、今私たちが「アールグレイ」として認識している、ベルガモットという柑橘で香り付けした紅茶の誕生でした。
 グレイ伯爵が欲しがった中国からのお茶は、中国原産の果物『龍眼(ろんがん)』の香りがしたと伝えられていますが、その香りを再現するのに使われたのが、当時のヨーロッパで盛んに使われていたベルガモットでした。ジンやかぎタバコ、お菓子の香り付けに使われていたベルガモットの抽出オイルを使って着香したお茶は、グレイ伯爵のお気に入りとなり、その後、一般にも販売されるようになったのだそうです。
 そのエキゾティックな香りは東洋のイメージにも重なり、現在でも人気が高いアールグレイ。幻の紅茶を欲しがったグレイ伯爵のエピソードとともに、いつものティータイムをちょっと気取ったものにしてくれる、高級イメージの紅茶です。


■香りと味わいを楽しむ「午後の紅茶スペシャル ダブルベルガモット」

 最近では、紅茶の飲まれ方も変化してきました。ワインのように産地や収穫時期に注目して紅茶を飲み比べたり、花や果物、ハーブやスパイスなどの味わいと香りを加えたフレーバー紅茶を、気分やシーンで飲み分けたりする人々が増えています。
 香りが人にもたらす、さまざまな効果。ふと感じた花や果物の香りで、疲れた心がほぐれたり、リフレッシュされたりした経験は誰もが持っていることでしょう。フレーバー紅茶人気の裏には、香りによる“いやし”を期待しているお客様がたくさんいらっしゃるのかもしれません。飲料各社でも、果実や果汁、ハーブやスパイスなどをブレンドしたフレーバー紅茶を次々と作り出したり、海外の高級紅茶ブランドと提携した紅茶飲料をラインナップにそろえたりして、お客様のニーズにお応えしています。
 たとえば、フレーバー紅茶の定番とも言えるアールグレイ。「午後の紅茶」では、ベルガモットの特徴的な柑橘の香りだけでなく、今まであまり使われることのなかったベルガモットの果汁を使い、まさに、スペシャルなアールグレイを作り上げました。それが「午後の紅茶スペシャル ダブルベルガモット」です。
 また、温かい飲み物がますますおいしくなるこれからの季節に、この「ダブルベルガモット」をさらにお楽しみいただくため、ホット専用商品も発売しました。コールド商品と比べ、ベルガモットの香りをアップしてホットならではおいしさを存分に味わっていただける商品設計になっています。


■紅茶のチカラで、おいしく・ヘルシーに

 近年、紅茶をはじめとする「茶」に含まれるさまざまな成分についての科学的分析・研究が、国内外で活発に進められています。テアニン(リラクゼーション効果)や、カフェイン(覚醒効果)のほか、話題のポリフェノールの一種「紅茶フラボノイド」の働きには特に注目が集まっています。「紅茶フラボノイド」には、活性酸素の働きを阻止する「抗酸化物質」としての働きや、「抗菌・殺菌、抗う蝕、抗アレルギー物質」としての働きのほか、血管の健康を維持する働きなどがあるとの研究結果が発表されています。中でも抗菌・殺菌効果の働きは、保健・医療の分野でも広く活用されており、身近な食品でもあることから私たちの日常生活の中にも取り入れやすく、教育の現場でも「茶」でのうがいの励行などをすすめているようです。風邪予防のために、紅茶を一口含む習慣、これからの季節にはおすすめです。


 これからも、「午後の紅茶」は、紅茶本来の味わいをお楽しみいただくだけでなく、紅茶の可能性を切り拓き、未来化した、新たなおいしさの提案を続けていきます。

ベルガモットの実

ベルガモットの木


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