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紅茶と暮らし研究所

紅茶と暮らし研究所では、紅茶の力によって
お客様の暮らしをより深く、豊かにするため、
もっと紅茶の力を知り、活かしていくために活動しています。

研究レポート vol.10

紅茶で
インフルエンザ対策!?紅茶で予防効果を上げる!?

今年も寒い冬が近づいてきました。体調を崩しやすい季節、気になるのはインフルエンザ。実は、紅茶によるインフルエンザの予防効果についてはこれまでにも様々な研究結果が報告されています。

今回、さらに口腔ケアの観点から紅茶を飲むことがインフルエンザ対策に!?という耳よりな情報です。

日本大学歯学部・落合邦康教授らの研究によると、歯周病原菌の一種が分泌するタンパク質分解酵素が、インフルエンザの感染を促進させる可能性がある、とされています。逆に言うと、歯周病原菌への対策がインフルエンザ対策に繋がる可能性があるのです。

一方、「紅茶と暮らし研究所」が北海道医療大学の鎌口有秀先生と共同で行った実験では、以下のことが判明しました!

①紅茶ポリフェノールが、歯周病原菌に対して生育を抑制する効果がある。
②歯周病の原因となる酵素(インフルエンザの感染にも関与)に対しては、飲用濃度の紅茶の約1/100 の濃度でも阻害作用がある。

ことが判明しました。

インフルエンザ対策には、手洗い・うがいを心がけたり、予防接種を受けたりマスクをしたり…色んな手段があります。冬になると、紅茶であたたまりながらおいしく口腔ケア&インフルエンザ対策を。そんな日も近いかもしれませんね。

茶によるタンパク質分解酵素(Rgp)の阻害効果

口腔ケアとインフルエンザの関係について、日本大学歯学部・落合邦康教授にお話しを聞きしました。

落合邦康教授
日本大学
歯学部細菌学
落合邦康教授

落合先生の研究取り組み

われわれは現在、病院に入院、あるいは介護施設に入所されている高齢者における口腔ケアとインフルエンザ発症との関係を研究しています。入院や入所されている高齢者の方は、一般的に免疫力が著しく低下していることが多く、インフルエンザの発症は命取りになりかねません。歯周病原菌P. gingivalisがインフルエンザ感染に関与するという知見から、口腔ケアがインフルエンザの予防に貢献し、高齢者の健康維持や医療費削減につながるものと期待して研究を進めています。

歯周病原菌P. gingivalisとは

P. gingivalisという菌は、歯肉炎や歯周病の原因となる代表的な菌です。この菌が分泌するタンパク質分解酵素(Rgp)は、歯肉や歯根膜を分解して歯肉炎や歯周病を悪化させることがこれまで知られていました。なお、分解して生じたタンパクは、口内の細菌群によって分解・代謝され、口臭となります。これまでの口腔ケアでは、P. gingivalisをコントロールすることによって、歯肉炎や歯周病の予防および口臭を予防することを目的としていました。

歯周病原菌はインフルエンザウイルスの感染力を高める

インフルエンザウイルスの表面にあるタンパク質がタンパク質分解酵素の作用で変化すると、インフルエンザウイルスの感染力が高まります。インフルエンザウイルス表面のタンパク質のこの変化は、通常のどや鼻などの呼吸器官の細胞が持つタンパク質分解酵素の作用で起こりますが、その代わりをP. gingivalisの産生する酵素が果たす可能性があるということをわれわれは見出しました。つまり、歯周病原菌P. gingivalisがインフルエンザウイルスの感染を促進することがわかったのです。

写真 インフルエンザウイルスの感染実験

実験内容・結果:培養細胞とインフルエンザウイルスを混合して培養しました。写真中で黄緑色の部分がインフルエンザウイルスに感染した細胞です。培養細胞にP. gingivalisを加えた②では、加えていない①に比べて多くの細胞が感染していることが分かります。一方、P. gingivalisのタンパク質分解酵素の阻害剤を同時に加えた③では、感染が抑えられていることが分かります。

期待される「紅茶でインフルエンザ予防」

紅茶が、歯周病原菌の生育を抑えるだけでなく、インフルエンザの感染に関わるタンパク質分解酵素(Rgp)の作用を抑える効果を持つということは、インフルエンザ対策にも期待が持てます。手洗い・うがい、規則正しい生活、栄養バランスのとれた食事・・・など、従来から知られた予防法が大事であることはもちろん変わりません。これらに加えて、紅茶を飲むことが冬場の健康維持につながることを期待しています。

紅茶ポリフェノールとは…

歯周病原菌P. gingivalisに対する紅茶の生育抑制効果

紅茶にも緑茶と同程度の生育抑制効果がみられた。

タンパク質分解酵素(Rgp)活性に対する紅茶の阻害作用

飲用濃度の紅茶に含まれる総ポリフェノール量の約1/100の濃度でも、高いRgp阻害率を示した。
(飲用濃度の紅茶の総ポリフェノール量:40~200mg/100ml)

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