酒・飲料の歴史 日本のビールの歴史 酒・飲料の歴史 日本のビールの歴史

日本のビールの歴史年表

昭和46年〜昭和63年(1971〜1988)

解説
  • 1971年(昭和46年)
  • びんビールの自動販売機が登場。[4月]
  • 朝日麦酒、アルミ缶入りビールを発売。[6月5日]
  • 日本マクドナルド1号店が開店。ファストフードが流行。[7月20日]
  • 日清食品、「カップヌードル」発売。[9月18日]
  • サッポロビール、「ヱビスビール」復活発売。[12月10日]
  • 電気冷蔵庫の普及率が90%を超える。
  • 1972年(昭和47年)
  • アメリカでは缶ビールの割合が半分以上になっているが日本ではまだ2.8%にすぎない
  • サントリーが500mlのロング缶ビールを発売、缶ビール容器の多様化が始まる。[6月20日]
  • 上水道の普及率80.8%に。
  • 1973年(昭和48年)
  • 日本シェーキーズの1号店、東京・赤坂にオープン。[7月25日]
  • 第四次中東戦争の勃発により、オイルショックが起こる。[10月17日]
  • ピザハットの日本1号店、東京・茗荷谷に登場。
  • 1974年(昭和49年)
  • セブン-イレブンの日本1号店、東京・豊洲にオープン。[5月]
  • 長雨や節約ムードなどが影響し、20年ぶりに7・8月のビール消費量が前年を下回る
  • 1975年(昭和50年)
  • 自動販売機による酒類の夜間販売が午後11時から午前5時まで禁止される。[4月1日]
  • ここ数年で輸入ビールの売上が急上昇。
  • 1976年(昭和51年)
  • 日本の国内線でも機内販売でビールを今年から販売しようとしていたが、航空3社の足並みがそろわず、見送ることになった(『朝日新聞』5月1日)。
  • 清酒メーカーが札幌・東京・大阪・広島・福岡の五大都市の男性対象に行った調査によると、67%が毎日晩酌し、飲んでも楽しく・乱れず・絡まない自称良識派が77%、飲むとハシゴしたりブレーキが利かなくなってしまう飲まれ派は23%だった(『朝日新聞』8月29日)。
  • 麒麟麦酒、高濃度のプレミアムビール「マインブロイ」発売。[10月1日]
  • サッポロビール、業界初の正月用ビール・「賀春」ラベルのビールを発売。[12月20日]
  • 冷蔵庫が大型化。ナショナルの「冷蔵庫はちょっと大きめ」のCMが話題に。
  • 1977年(昭和52年)
  • ビアガーデンの風俗も様変わり。エレキやゴーゴーによるお祭り騒ぎはしだいに姿を消し、ハワイアンやムード音楽をバックに語らいの場へと変化している。1人あたりの飲む量もガタ減り、むしろ料理の品数を増やして喜ばれている(『朝日新聞』6月1日)。
  • ニューファミリーに見られるように、ビールの消費者層が広がってきており、スナックやバーでしゃれたビールを飲みたいという若者が増えてきた。「マインブロイ」や「メルツェンビール」はここをねらった(『朝日新聞』6月1日)。
  • サントリーが「阿波踊り」のラベルを貼ったビールを販売。業界初のご当地ビール。[7月19日]
  • デニーズの千葉市幸町店がオープン、初の24時間営業を開始。[8月]
  • 1978年(昭和53年)
  • アメリカのビール「バドワイザー」が日本で発売される。輸入ビールはこのところ、年々50%増というもてぶり。種類も20銘柄くらい入っている(『朝日新聞』3月2日)。
  • デパートの中元セールで、「ギフトの王者」といわれてきたビール券が今年初めてトップの座から落ちそう。酒税アップに基づく値上げが響いているのではないか。かわりに清涼飲料や輸入酒、調味料などがトップを占めそう(『朝日新聞』6月9日)。
  • 1979年(昭和54年)
  • 麒麟麦酒、トロピカルドリンクの先駆けとなる「キリングアバ」発売。[2月13日]
  • 博報堂の調査によると、ビール党は小市民型の人が多い。仕事終わり、料理にあわせて、一人旅で、新人と一緒に、などが飲みたい時の上位。飲む理由は年代によって異なり、20代では「リラックスしたい」、30代では「精神的疲れを取りたい」、40代では「寝つきをよくしたい」、50代では「肉体的疲れをとりたい」が他世代と比べて多くなっている(『朝日新聞』4月15日)。
  • 1980年(昭和55年)
  • この年前後、ビールの新製品発売ラッシュがおこる。手軽さを強調した小型タイプと樽入り生ビールの二つのタイプに分けられる
  • サッポロビール、「リボンオレンジつぶつぶ」発売。つぶ入りジュースが流行。
  • 今年の新製品のうち、ライトビールは女性愛好家が多く、樽詰生は会社の独身寮や学生寮のコンパ用に受けているそうだ(『朝日新聞』8月1日)。
  • 洋酒メーカーが札幌・東京・大阪・広島・鹿児島のサラリーマンに対して調査したところによると、好きな酒のベスト3はビール(40%)、ウイスキー(28%)、清酒(17%)だが、札幌ではウイスキーがトップで鹿児島では焼酎がトップ。飲む回数は1か月平均22回、外で飲むのは1週間に1回強で、自宅が圧倒的に多い。外でのよく飲む場所はスナックやパブが8割、1回の酒代は4,600円、飲む相手は同僚や男性の友人が多く、話題は仕事や趣味、プロ野球の話など(『朝日新聞』8月6日)。
  • 居酒屋ブーム到来。異業種から居酒屋チェーンに参入してくる会社も出てくる。これによりビールの需要も増大。
  • 大塚製薬、「ポカリスエット」発売。
  • 1981年(昭和56年)
  • 麒麟麦酒、「キリンビールポケット缶」発売。250ml、145円。[5月7日]
  • サントリーから缶入りウーロン茶が発売される。[12月7日]
  • 1982年(昭和57年)
  • 「バドワイザー」が若者の間で人気が高まり、同じアメリカのビール「ブルーリボン」の輸入販売がはじまった(『朝日新聞』3月19日)。
  • 日本人のビールの好みは保守的で濃厚さなど違った味を強調したものはほとんど人気が出ないため、中味は同じでも容器など目先の変化で勝負することになる。ビールを飲む女性たちも増え、家庭用生ビール商戦にも一段と拍車がかかる(『朝日新聞』5月14日)。
  • 食品衛生法が改正され、清涼飲料容器にPETボトル容器の使用が認められる。[2月]
  • 消費者はビールに対して本物指向を示しているが、実際に自分で見つけ出して飲もうとはしていない(『朝日新聞』8月25日)。
  • 生ビールの売れ行きは、秋口になると落ち始めるというのが業界の常識であったが、今年は秋になっても売れ行きは依然好調で、在庫切れのところも出てきた(『朝日新聞』11月26日)。
  • 1980年代初期から、ビール各社から多彩なサイズ、個性的なデザインの容器が現れ「容器戦争」を展開。しかし1980年代中頃にはひとまず沈静化し中味の多様化・新製品開発が進む
  • 1983年(昭和58年)
  • 千葉県・浦安に「東京ディズニーランド」開園。[4月15日]
  • 東洋醸造、びん入りチューハイ「ハイリッキー」(現・「ハイリキ」)発売。[7月]
  • 1984年(昭和59年)
  • 寶酒造、初の缶チューハイ「タカラcanチューハイ」発売。[1月24日]
  • テレビ朝日の天気予報に「生ビール指数」が登場。[4月]
  • 焼酎ブームがビール離れを呼んでいるのか、この年ビール消費量は前年比マイナス約5%だった。 オイルショックによりマイナスだった1974年以来の前年比マイナス。酒類全体の消費量の伸びも昭和30〜40年代ほど伸びなくなっている。
  • ビールは長い間夏の飲み物の主役を守ってきたが、焼酎ブームによるビール離れや中身を含めたビール自体の多様化・ファッション化で変化の兆しが見え始めている。ビールとトマトジュースを混ぜ合わせた「ビートマ」などビールのカクテルが人気(『朝日新聞』8月17日)。
  • 缶ビールが伸びているのは容器戦争で品ぞろえが増えた上、マンション族や若者の間で、酒屋の配達に頼るびんに比べ自動販売機で冷えたのを持ち帰ってさっと飲む、という手軽さが受けているため(『朝日新聞』8月21日)。
  • 空前の焼酎ブーム。1982(昭和57)年に鹿児島の薩摩焼酎が「ロクヨン」お湯割を発案してブームに火をつけた。
  • 1985年(昭和60年)
  • キリンビールがびん生を出したことで、これから日本のビールはますます生ビールが主力になるものと見られる(『朝日新聞』1月17日)。
  • 筑波研究学園都市で国際科学技術博覧会(科学万博-つくば’85)開催。[3月17日]
  • ビールを使ったカクテルはカフェバーなどで人気が高まっている(『朝日新聞』4月2日)。
  • 消費者がビールやウイスキーを生活を演出する道具ととらえる傾向が強まっている(『朝日新聞』5月11日)。
  • 3年前頃から始まった焼酎ブームもかげりが見えてきた。首都圏で行った調査で焼酎を前より飲まなくなったと答えた人は31%(『朝日新聞』11月19日)。
  • 漫画『美味しんぼ』がヒットし、「一億総グルメ」と呼ばれたグルメブームの火付け役となる。
  • 1986年(昭和61年)
  • ビールは夏場3か月で35%が売れる。気温が1度上がれば消費が2%増えるとの説もある。しかし、最近は冷房が普及したせいか、夏に売れる割合は減りつつある(『朝日新聞』8月1日)。
  • 寶酒造、イギリス・バス社と提携し、アルコール1%未満のビールテイスト飲料「TaKaRaバービカン」を販売。
  • 1世帯あたりの魚介類の消費量は46.2kg、肉は46.6kgで、初めて肉と魚が逆転。
  • エスニック料理ブーム起こる。
  • ウーロン茶ブーム起こる。
  • 1987年(昭和62年)
  • 朝日麦酒、「スーパードライ」発売、大ヒット。翌年、ビール各社が次々にドライビールを発売し、ドライビールブーム起こる。[3月]
  • 若者のおしゃれ感覚にぴったりの舶来ビールが受けている(『朝日新聞』6月26日)。
  • この頃から、ビールの中味の多様化が始まる。
  • 酒屋で冷蔵庫に入ったビールを買うと10円の冷やし代をとられる場合があるのに、コンビニではとられないということが記事に(『朝日新聞』8月27日)。
  • 1988年(昭和63年)
  • ドライビールが全ビールの3分の1を占める
  • 東京・池袋の西武百貨店ではお中元コーナーにワールドビールコーナーを設置。昨年の中元戦線は毎年トップを争ってきた素麺・缶詰・のり・ハムを抜いて、ドライビールが初めて人気ナンバーワンに。今年もビールは人気と思われる(『朝日新聞』6月3日)。
  • サッポロビール、業界初の冬季限定ビール「サッポロ冬物語」発売[10月19日]
  • 青函トンネル、瀬戸大橋が開通。

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