第18回『バルエンリケ』
●店名『バルエンリケ』
東京都世田谷区北沢3-1-15
コーポ稲毛
03-3468-0430

ご主人 星野伸一さん

美味しい!>>星野さんと話していると、ときどき胸がギュッとしめつけられる。気さくな人柄やなめらかな語り口とはうらはらに、律儀で一本気な、職人らしい心意気が垣間見えるからだ。営業時間よりも長くかかる仕込みを昼間からひとりで黙々とやり、夜はカウンターの中で汗をかきつつ、お客さんの目の前でポンポンッとできたての料理を出す。「うまいものを作る」こと。ただ1点にすべてのエネルギーと情熱を傾けているのだ。

 黒板に書かれたメニューを見れば、トルティージャ(スペインオムレツ)、にんにくスープなどお定まりのタパスがないのに気づくだろう。さらにパエリアよりも、アサリのリゾットがオススメという。「僕は、スペイン料理はパエリアだけじゃないぞって思ってやっています。バスク、カタルーニャ、ガレーシア…。スペイン各地にはもっとウマイものがたくさんあるし、ほかの店とはちょっと違うものを提供したいと思う」。

 カウンター9席の小さな店は、閑静な住宅街の路地裏にひっそりと佇む。だが、夜になると食いしん坊たちがどこからともなく集まってきて、店内はいつもあふれんばかりの活気に満ちる。

メニュー● 
いわしの酢漬け         \ 600円 
小海老のカブレアード     \ 1000円 
とりのもつ煮          \ 850円 
たこのガルバンゾ豆のトマト煮 \ 1000円 
教授 in「バルエンリケ」 「スペイン料理はフランス料理のようにテクニックにおぼれず、イタリア料理のように香辛料やハーブの助けを借りず、塩だけで素材の味を最大限に活かすのが面白い」と語り、料理が楽しくて仕方がないという感じがどの皿からもビシビシ伝わってくる。シンプルな中にひそむ本物のおいしさ。星野さんの手から生まれる料理は、食べることの悦びを改めて思い出させてくれる。
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