[ページの先頭です。]

ページ内を移動するためのリンクです。

[ここから本文です。]

環境活動・トピックス

2015年7月17日

従来よりも板紙の面積を約8%削減
さらに、ユーザビリティも向上!
~新6缶パック板紙の開発~

R&D本部 パッケージング技術研究所
前田 隆行(容器開発グループ) — 2008年 入社 —

CO2排出量を年間3,300トン削減!

6缶パックは売り場から問題なく持ち運ぶことができ、ビールを飲み始めたらすぐに忘れられてしまう存在かもしれません。

写真 上(おもて面)が新6缶パック板紙。下(うら面)は従来6缶パック板紙

実は『精密なペーパークラフト』なんです。

写真

資材の基本構造は長方形の厚紙に、缶ビール6本を包み、持ち運び、上面から開封できる様に折り目、ミシン目、切り抜きを入れた板紙です。そしてマルチパッカーと呼ばれるビール工場の包装機械の中を15メートルほど進むうちに、糊やテープをまったく使わずまるで折り紙のように折り込んだり差し込んだりしながら缶を6本づつ巻いて、完成されます。

今回の研究開発プロジェクトは、環境負荷を低減するために板紙の面積を少しでも減らすこととお客様の取り扱い性向上を目指し2009年にスタートしました。

先ずは、紙の側面部に缶の縁に合わせた切り抜き部を新たに設けることで紙の幅を減らしました(キリン社特許取得済み)。 さらにレンゴー・リバーウッド・パッケージング社特許である紙で缶の底を安定させることが出来る「缶底ロック機構」を使うことで、トータルで8%の面積を減らすとともに缶のホールド性を上げた基本デザインが出来上がりました。次に、試作品を作り、振り回し試験、落下試験、開封力や取り出し力などのチェックを行いながら、使いやすさと強度について問題がないことを確認していきました。しかしトラックの実走試験で「缶底の賞味期限印字が消える」という不具合が発見されてしまいました。

缶の底の形状に合わせるのがポイントでした。

写真

2011年。レンゴー・リバーウッド・パッケージング社との共同で「どのような缶底形状でも、さらに使いやすく、もっと強い構造」の研究を開始しました。

缶底を安定させる「缶底ロック機構」の改良版を100種類以上試作し、缶ビールの底の形状すべてに対応できる形状の「缶底ロック機構」を完成させました。それに自社開発した評価機を使って徹底的に実験を行い、缶の保持力(※1)は2倍になったことを確認しました。

そしてできた板紙を使って工場でのテストを繰り返し、マルチパッカーのセッティングを調整することで、大量生産が問題なく行われるようにしました。

マルチパッカーは、1分間に2,000本の缶ビールで333個の6缶パックを作ります。なんと1秒間に5.5個も作ることができる「スーパー折り紙ロボット」です。また24本入りのカートンに包装していくケーサーと検査機も想像を超えた高速で作動する繊細な機械ですが、工場の仲間と一緒になって様々な工夫や細かな調整を行いながらセッティングを完了させました。

ついに、環境負荷の低減とユーザビリティーの両面をクリアすることができました。 私は本研究開発の3人目の主担当者であり、開発品が上市するという一番良いタイミングで担当させていただきました。

今回、良いものをお客様にお届けしたいという様々の人の想いが一つになって、困難を乗り越え、開発が実を結んだことに大変うれしく思います。

※1:
※1:キリン社内試験法による

「新6缶パック板紙」について詳しくはこちらでご紹介しています。

  • 品質クローズアップ03
  • [ここからフッタです。]

    先頭へジャンプ