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乳酸菌KW3110株の研究

レポート

乳酸菌KW3110株のスギ花粉によるくしゃみへの影響

スギ花粉抗原に感作させたモデルマウスの飼料に乳酸菌KW3110株を1日あたり1mg加えた群と加えなかった群で、スギ花粉抗原を点鼻した際の、くしゃみや鼻の引っかきなどの行動を比較しました。その結果、乳酸菌KW3110株を摂取させていたマウス群では、くしゃみや鼻の引っかき行動が抑制されました。これらの結果により、乳酸菌KW3110株の摂取が花粉による鼻での反応を抑える可能性が動物モデルで示されました。

学会発表
Lactobacillus paracasei KW3110株のスギ花粉症及び気道炎症モデルマウスに対する効果」日本アレルギー学会 2004年11月4日

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乳酸菌KW3110株の作用メカニズム(細胞レベルでの研究)

これまでに、乳酸菌KW3110株がTh1/Th2バランスを修正するはたらきをもつことが確認されています。そこで、乳酸菌KW3110株を摂取した場合、細胞や体の中でどのようにしてはたらいているかについて解析しました。

IL-4やIgEといったアレルギー因子の産生を抑制するにはIL-12を産生させることが重要であることが示されています。生体内でマクロファージと呼ばれる細胞は、乳酸菌を取り込むことによってIL-12の産生を誘導します。しかしIL-12産生誘導能は乳酸菌株ごとに異なります。その理由を解明するためにマクロファージ(マウスCD11b+細胞)による乳酸菌の取り込み率とIL-12産生誘導能との関係を調べました。その結果、乳酸菌株によって、マクロファージへの取り込み率は異なっており、IL-12産生誘導能との間に相関関係があることがわかりました。

学会発表
「マウス細胞およびヒト末梢血単核球を用いたL. paracasei KW3110株の抗アレルギー効果の解析」日本農芸化学会 2006年3月26日

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乳酸菌KW3110株の作用メカニズム(生体内での研究)

乳酸菌KW3110株を与えたマウスの小腸リンパ組織(パイエル板、腸管膜リンパ節)において、IL-12産生が誘導されるかどうかを遺伝子の発現量で確認しました。乳酸菌KW3110株を与えたマウスでは、蒸留水を与えたマウスに比べて、パイエル板でも腸管膜リンパ節でもIL-12p40遺伝子の発現が上昇しました。

さらに、乳酸菌KW3110株を与えたマウスの血中IL-12p40濃度の変化を測定したところ、蒸留水を与えたマウスに比べて、血中のIL-12p40濃度が有意に上昇していました。

以上の結果から、乳酸菌KW3110株を経口摂取することにより、腸管でIL-12遺伝子の発現が誘導され、血中のIL-12濃度が上昇する作用メカニズムが明らかとなりました。

学会発表
Lactobacillus paracasei KW3110株の経口投与によるin vivoでのIL-12産生誘導」第2回日本食品免疫学会 2006年10月23日、24日

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腸の働きを整える「プロバイオティクス」効果

乳酸菌などの微生物の中には、生きて腸の中に届くと悪玉菌や善玉菌のような腸内細菌のバランスを整え、健康に役立つ「プロバイオティクス」効果があるものが知られています。しかし、すべての乳酸菌が生きて腸に到達できるわけではありません。人や動物の体には、口から入った細菌が勝手に増殖しないよう、胃酸や胆汁酸のようなバリアがあるからです。

そこで、乳酸菌KW3110株が生きて腸に到達できるかを、胃内の環境に合わせてpH3に調整した培地での乳酸菌KW3110株の生菌率と界面活性作用のある胆汁酸を含む培地での増殖能で調べました。その結果、乳酸菌KW3110株は、胃酸や胆汁酸に耐性があることが確認できました。

しかし、胃酸や胆汁酸に耐えて腸に届いても、そこに留まらなければ増えることはできません。そこで、ヒト腸管由来の細胞に接着する能力について調べたところ、パラカゼイ種の乳酸菌の中でも、乳酸菌KW3110株が高い接着性で腸管に付着できる可能性が確認でき、乳酸菌KW3110株がプロバイオティクス乳酸菌である可能性が示唆されました。

学会発表
Lactobacillus paracasei 乳酸菌KW3110株のプロバイオティクス菌としての評価」日本生物工学会 2003年9月16日

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乳酸菌KW3110株のゲノム配列の決定

乳酸菌KW3110株は、様々な乳酸菌と比較してTh1/Th2バランスを整えるはたらきが高いことや、プロバイオティクス乳酸菌としての性質を持つことがわかりました。こうした特徴の由来を解明するための第一歩として、KW3110株のゲノム配列、すなわち全遺伝子配列を決定しました。その結果、乳酸菌KW3110株はゲノムの大きさなどにおいて、Lactobacillus属のL. casei ATCC334やL. plantarumと同じグループの乳酸菌に近いと考えられますが、一部、それらの乳酸菌とは異なる配列を持っていることが明らかになりました。こうした特異的な遺伝子情報が、乳酸菌KW3110株の優れた特徴の解析につながることが期待されます。

学会発表
Lactobacillus paracasei KW3110 株のゲノム解析」日本農芸化学会 2008年3月27日

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