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ビールと尿酸の関係に関する研究
ビールや発泡酒に含まれるプリン体と尿酸値の関係を調べました。

レポート

プリン体を除去した発泡酒を飲用した場合、尿酸値が上昇しないことが判明!

ビールは、アルコール飲料の中でもプリン体を比較的多く含むことから、その飲酒によって、尿酸値にどのような影響があるのか気になるところです。キリンホールディングスは、ビール・発泡酒中のプリン体と尿酸値の関係について、兵庫医科大学と共同で研究を行いました。

尿酸値とプリン体

尿酸は、核酸の構成成分である「プリン体(*1)」が体内で代謝されて生じる物質です。通常、その生成と排泄はバランスがとれており、血液中の濃度は一定に保たれています。また、尿酸は強力な抗酸化物質であり、老化や発がんなどの危険因子とされる活性酸素から体を守る働きがあることがわかっています。

通常、血中の尿酸濃度(尿酸値)は一定範囲で変動していますが、何らかの原因でこのバランスが崩れ、尿酸値が上昇した状態になると、高尿酸血症と診断されます。アルコールには、その代謝分解の過程で尿酸値を高める作用があるため(*2)、高尿酸血症の人は、プリン体含量の高い食品やアルコール飲料の摂り過ぎに注意するよう指導されます。

  • (*1) プリン体とは
    細胞中にある「核酸」を構成する成分の一つで、プリン環という共通の化学構造を有していることからこう呼ばれます。ほとんどすべての食品や一部のアルコール飲料に含まれており、人体には、食事によって取り込んだプリン体と、新陳代謝や激しい運動などによって体内でつくられたプリン体が存在します。プリン体は肝臓で尿酸に代謝された後、腎臓で老廃物としてろ過され、尿となって排出されます。
  • (*2) アルコールと尿酸値の関係とは
    アルコールが代謝分解される際に、エネルギー物質であるATPの分解を促すため尿酸が生じます。また、アルコールは血中の乳酸を上昇させて腎臓からの尿酸の排泄を抑制することによって、尿酸値を高めます。

尿酸値の平均は、男性約5.5mg/dl、女性約4.5mg/dl。性別・年齢を問わず7mg/dl を超えると高尿酸血症と診断されます。

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ビール・発泡酒の中のプリン体と尿酸値の関係

キリンホールディングスは、ビール中のアルコール以外の成分(プリン体を含む)が尿酸値に与える影響を明らかにするために、ボランティアによる摂取試験を行いました。実施にあたり、ボランティアの方には、研究内容や方法に関する十分な説明を行っています。

アルコールを除いたビールでの実験

まず、5名の男性ボランティアの方々(33~45歳)に体重1kgあたり10mlのビール(大瓶1本程度)を摂取していただき、飲用前(0分)と飲用後(30、90、150分後)に血中の尿酸濃度を測定しました。2週間後、同じボランティアの方に、アルコールを除いたビール(凍結乾燥物を水に溶かしたもの)を同じ量摂取してもらい、同様の測定を行いました。

その結果、ビールと、アルコールを除いたビールの両方で、尿酸値が統計学的に有意差をもって上昇しました。下のグラフのとおり、その値は90分後には10%程度上昇し、ビールの場合は5.96から6.53mg/dlに、凍結乾燥物水溶液の場合は、6.15から6.50mg/dlへと増加しました。

プリン体を除去した発泡酒での実験

次に、6名の男性ボランティアの方々(28~48歳)に体重1kgあたり10mlの発泡酒(大瓶1本程度)を摂取していただき、飲用前(0分)と飲用後(30、90、150分後)に血中の尿酸濃度を測定しました。2週間後、同じボランティアの方に、プリン体を90%以上除去した発泡酒を同じ量摂取してもらい、同様の測定を行いました。

その結果、発泡酒を摂取した場合は、尿酸値が統計学的に有意差をもって上昇しました。その値は、飲用前の5.90mg/dlから90分後には6.45mg/dlになりました。 一方、プリン体を除いた発泡酒では、尿酸濃度はほとんど変動しませんでした。

以上の結果から、ビール摂取によって尿酸値が一過性に上昇すること、この上昇は、ビール中のアルコール以外の成分によって引き起こされることが示されました。さらに、プリン体を除去した発泡酒を飲用した場合には、尿酸値が上昇しないことも示されました。

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