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[食領域]

「キリンビール大学」レポート 2016年 世界主要国のビール消費量

~世界ビール消費量は前年に続き前年比マイナス、アジアは9年連続でトップ~

  • その他

2017年12月21日

キリン株式会社

キリン株式会社(社長 磯崎功典)では、インターネット上の仮想大学「キリンビール大学」を運営しています。これは、ビールの楽しさ・奥深さをお客様にお伝えするために2001年7月に開講したもので、おいしいビールの飲み方から、ビールに関する興味深いうんちくまで、さまざまな学部・施設があり、24時間365日通学できます。

今回は、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき計170の世界主要国および各地域において、2016年のビール消費量をまとめました。この調査は1975年分から統計を開始しています。

トピックス

  • 世界の総消費量は、約1億8,689万kl(前年比0.6%減)で、前年に続きマイナス。東京ドームをジョッキに見立てると、約151杯分に相当。
  • 国別では、中国(前年比3.4%減)が14年連続で1位となったものの大幅減。この影響で、世界の総消費量もマイナス着地。6位のメキシコ(前年比8.4%増)は前年に引き続き増加。2位のアメリカは、2年ぶりにプラスに転じた。
  • 地域別では、アジア(前年比1.6%減)の構成比が33.9%となり、9年連続で1位。アフリカ(前年比2.6%増)は、6年連続で増加。

2016年の世界のビール総消費量は、前年より約116万kl(大びん633ml換算で約18億本)減り、約1億8,689万kl(前年比0.6%減、大びん換算で約2,952億本)となりました。東京ドームをジョッキに見立てると、約151杯分(東京ドーム1杯は約124万kl)に相当します。

  1. 1.国別ビール消費量(表1)
    • 中国(前年比3.4%減)が2003年から14 年連続で1位となりました。
    • 増加率では、上位25カ国のうちインド(前年比9.9%増)が最も大きくなりました。
    • 日本(前年比2.4%減)は10年連続で7位となりました。
  2. 2.地域別ビール消費量(表2)
    • 地域別では、アジア、ヨーロッパ、中南米・中東が減少しましたが、その他の地域は増加となりました。
    • 9年連続トップのアジア(前年比1.6%減)は、インド(前年比9.9%増)、ベトナム(前年比7.4%増)、韓国(前年比1.0%増)が増加しましたが、中国(前年比3.4%減)の影響で減少しました。
    • アフリカ(前年比2.6%増)は6年連続で増加しています。
  3. 3.国別一人当たりビール消費量(表3)
    • チェコ共和国が24年連続で1位となりました。
    • 上位35カ国のうち、前年より消費量の伸びた国は17カ国でした。
    • 日本は41.4L、大びん換算で約65.4本(前年比1.4本減)という結果でした。

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

注:日本の消費量については、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計

  • 四捨五入のため、数値が必ずしも一致しない場合がある
  • 前年実績が今年の調査で変更になった国については、変更した数値で前年比を算出している
  • ※前年の世界総消費量も最新の値に変更している(1億8,378万kl⇒1億8,805万klへ変更)

出典:各国ビール協会などへのアンケート調査(当社が実施したもの)

  • The Barth Report Hops 2016/2017(BARTH−HAAS GROUP)
  • GlobalBeverageForecastsSeptember2017(Canadean Ltd.)
  • ※2013年度以降、調査データ会社を変更したため、過去レポートと数値が合致しないこともある

(表1)2016年 国別ビール消費量

【解説】

  • 世界の総消費量は、約1億8,689万kl。前年比0.6%減となり、前年に続きマイナスとなった。
  • 中国(前年比3.4%減)は、2003年から14年連続で1位となったが、市場の成熟や中国ほぼ全域での夏場の天候不順、中高級レストランでのビール消費低下などの影響で3年連続のマイナスとなった。一方で、若者のお酒への関心の高まりや、インターネットでのお酒の販売が普及したことで、ビールの飲用率自体は増加している。
  • アメリカ(前年比0.6%増)は、輸入ビールの販売量が大きく伸長。15年に続き、個性的な味わいや独自性を好む若年層を中心に、プレミアムビールやクラフトビールの人気が高まっている。特に、アメリカではビール類におけるクラフトビールの販売構成比が12%となるなど、好調に推移。
  • イギリス(前年比0.9%減)は、政治・社会的な影響を受けた市場環境により微減。
  • ロシア(前年比1.8%減)は、広告の禁止や増税の影響により、前年に続きマイナス。
  • 日本(前年比2.4%減)は、10年連続で順位に変動は無いものの、最需要期である夏場の天候不順などの影響によりマイナス。
  • フィリピン(前年比6.0%増)は、2016年5月に行われた統一選挙に伴う消費拡大や、経済の成長、失業率の低下がビール消費量の拡大を後押しした。
  • ミャンマー(前年比8.3%増)は海外ビールメーカーの進出や国民の購買力向上に伴い、アルコール飲料の販売が経年的に増加している。

(表2)2016年 地域別ビール消費量

※日本の消費量については、ビール・発泡酒・新ジャンルの合計

2016年地域別ビール消費量構成比

【解説】

  • 地域別では、アジア(前年比1.6%減)の構成比が33.9%(前年34.2%)と、9年連続で1位。
  • 1位のアジアは、前年に引き続きインド(前年比9.9%増)、ベトナム(前年比7.4%増)、韓国(前年比1.0%増)などがけん引したものの、中国(前年比3.4%減)が影響し、3年連続の減少となった。
  • 3位の中南米(前年比1.6%減)は、メキシコ(前年比8.4%増)やコロンビア(前年比3.0%増)などがけん引したものの、ブラジル(前年比2.7%減)が影響し、減少となった。

(表3)2016年 国別一人当たりビール消費量

【解説】

  • チェコ共和国は24年連続で1位となった。
  • 上位35カ国では、消費が伸びた国は17カ国。

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