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[食領域]

2017年 キリンビバレッジ事業方針

~あたらしいコト、キリンから~

  • IR

2017年1月19日

キリンビバレッジ株式会社

キリンビバレッジ株式会社(社長 堀口英樹)は、キリングループ長期経営構想「新キリン・グループ・ビジョン2021」(略称:新KV2021)実現に向けた2016-2018年中期経営計画の2年目となる2017年を「利益ある成長のセカンドステージ」と位置付け、スタートを切りました。今年も、キリングループの清涼飲料事業の中核を担い、キリンビバレッジらしい商品とコトを提案し、お客様にとってなくてはならない、存在感のある企業を目指します。

1.2016年の振り返り

2016年の清涼飲料市場は、年初からの好天などにより、対前年+2%程度の増加となり、過去最高の販売数量になったとみられます。
その中で当社は、「利益ある成長」の実現に向け、「強固なブランド体系の構築」と「収益構造改革」に取り組み、市場の増率を大きく上回る対前年+9%で着地しました。
「強固なブランド体系の構築」では、「キリン 生茶」のリニューアルが大成功し、年初目標の1.5倍以上となる2,620万ケースを販売することができました。発売30周年を迎えた「キリン 午後の紅茶」は、「午後の紅茶 ストレートティー/ミルクティー/レモンティー/おいしい無糖」の基盤4アイテムすべてが前年を上回るなど好調に推移し、紅茶飲料初の5,000万ケースを突破し、過去最高の販売数量を更新しました。10月にリニューアルした「キリン ファイア」は、発売前のシークレットサンプリングなど話題づくりにも成功し、発売後2ヵ月の対前年は+3%と好調なスタートとなりました。
「収益構造改革」では、ブランド育成の視点も含めて缶小型PETを中心とした目標管理に変更し、缶小型PET計で対前年+8%と年初目標を上回ることができました。また、SCM※1コスト削減への取り組みでは、調達努力などによる原材料費のコストダウンや、工場の製造効率向上、さらにはSKU削減による廃棄削減などに取り組みました。
また、ダイドードリンコ株式会社(社長 髙松 富也)とのコラム交換の開始や、自動販売機専用商品の展開など、自動販売機のマーケティング活動の強化を行いました。

  • ※1 supply chain management(供給業者から最終消費者までの業界の流れを統合的に見直し、プロセス全体の効率化と最適化を実現するための経営管理手法)

2016年 キリンビバレッジ販売実績 (ドライ+チルド)

2016年 実績 増減率 市場 トピックス
清涼飲料合計 2億3,120万箱 +9% +2% 年初目標(-3%)を超え達成
市場(+2%)を大幅に上回る
缶小型PET 1億3,510万箱 +8% - 年初目標を超え達成
午後の紅茶 5,150万箱 +9% +1% 過去最高販売数量更新
7年連続売り上げ増(ドライ)
生茶 2,620万箱 +44% +4% 3月リニューアル大成功
年初目標の1.5倍以上の販売
ファイア 2,790万箱 +0% +2% リニューアル後2ヶ月が+3%と好調なスタート
その他 1億2,560万箱 +5% -  

2.2017年取り組み方針

2017年の清涼飲料市場は、前年の好天や閏年の反動などにより、横ばいから微減で推移するとみられます。その中で当社は、2017年を「利益ある成長のセカンドステージ」と位置付け、反転しつつある流れを確実なものにするために、持続的な「利益ある成長」の実現に向けて引き続き「強固なブランド体系の構築」と「収益性の高い事業構造への転換」に取り組みます。キリンの強みである“ていねいなものづくり”や“品質へのこだわり”が生み出す商品やサービスを通じて、お客様に驚きや感動を提供することを「Quality with Surprise(クオリティ ウィズ サプライズ)」というメッセージに込め、CSV※2の視点で「健康領域」への取り組みを強化し、「あたらしいコト、キリンから」の姿勢でブランド育成や企業活動を行い、お客様との絆を深めていきます。

  • ※2 Creating Shared Value(社会との共有価値創造)
2017年キリンビバレッジ事業方針

持続的な「利益ある成長」の実現

  1. (1)強固なブランド体系の構築
  2. (2)収益性の高い事業構造への転換

(1)強固なブランド体系の構築

持続性のある強固なブランドポートフォリオの構築に向け「午後の紅茶」・「生茶」・「ファイア」を注力ブランドに位置づけ、取り組みを強化していきます。また、新たにキリンビバレッジならではの健康を基軸にした価値創造を行います。
そして、自動販売機チャネルにおいて4月からLINE株式会社(社長 出澤剛)が提供するコミュニケーションアプリ「LINE」およびその関連機能を活用することで、スマートフォンと自動販売機を連携した「キリン独自の自動販売機サービスTappiness(タピネス)」を展開し、これまでなかったわくわく感を提案します。

(2)収益性の高い事業構造への転換

缶小型PETを中心としたマネジメントを高度化、高速化し、引き続き調達努力や廃棄削減などによるSCMコストの削減や、業務効率化、低収益領域の改善などへの取り組みを強化していきます。

3.2017年マーケティング戦略

お客様起点で発想し、新価値創造へのチャレンジを行い、ブランドを中長期的に育成します。商品開発においては、素材本来の良さを引き出し、先駆的な技術も取り入れながら、本物のおいしさを追求します。2017年は特に「コト」に着目し、本物のおいしさを、あたらしいコトで提案していきます。

好調の「生茶」は、さらにまろやかでよりコクのある味わいの実現に向け、微粉砕した“かぶせ茶”の大きさを、より丁寧に仕上げます。また、3月7日(火)には、好評のガラスびんをイメージした形状の「グリーンボトル」を430mlペットボトルにも新たに展開し、300mlペットボトルを新発売します。さらに、カフェインゼロ※3の緑茶飲料「キリン 生茶デカフェ」を5月23日(火)に新発売します。また、緑茶自体への興味を喚起すべく「生茶Factory Cafe(仮称)」などコト提案も行っていきます。

  • ※3 100ml当たりカフェイン含有量0.001g未満

「午後の紅茶」は、「午後の紅茶 ストレートティー/ミルクティー/レモンティー」に続く第4の基盤アイテムとして好評いただいている「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖」をリニューアルし、“ワンランク上の日常茶”として、飲みやすさと嗜好性を両立させます。また、「紅茶体験ショップ」などを通じて「上質な休息」を体感いただくコト提案も行っていきます。
「ファイア」は、「キリン ファイア エクストリームブレンド」、「キリン ファイア 挽きたて微糖」の2アイテムをメインアイテムとして育成していきます。上半期は、ノントライ層への喚起をすべく100万本サンプリング第2弾など行っていきます。
CSVの視点では、「Health with shared-happiness(ヘルス ウィズ シェアード ハピネス)」のビジョンの下、先駆的で本物志向の商品を通じた「健康習慣づくり」に向けて取り組んでいきます。機能性表示食品のサプリメントウォーター「キリン サプリ」を、働く人の“飲んではじめる、健康マネージメント”飲料として展開し、第一弾商品としてテアニンの働きで一時的なストレスを軽減する「キリン サプリ レモン」を2月14日(火)に新発売します。

2017年 キリンビバレッジ販売目標 (ドライ+チルド)

2017年 販売計画 増減率 市場予測 トピックス
清涼飲料合計 2億3,150万箱 +0% -1~0% 注力ブランドを中心に、市場の伸びを若干上回る販売計画
缶小型PET 1億3,710万箱 +2% - 引き続き、缶小型PETに注力
午後の紅茶 5,230万箱 +2% ±0% 紅茶ならではの「上質な休息」という「コト」をお客様に発信
基盤アイテムとなった「おいしい無糖」をリニューアル
生茶 2,840万箱 +8% ±0% さらにまろやか、余韻が残る味覚へ進化
カフェインゼロの緑茶飲料「生茶デカフェ」を新発売
ファイア 2,860万箱 +3% ±0% 「エクストリームブレンド」、「挽きたて微糖」をメインアイテムとしてブランド育成を継続
その他 1億2,220万箱 -3% -  

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

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