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[食領域]

「キリンビール大学」レポート
2013年 世界主要国のビール消費量

~世界のビール消費量は28年連続で過去最高を記録、アジア・アフリカが好調~

  • その他

2014年12月24日

キリンビール株式会社

キリンビール株式会社(社長 磯崎功典)では、インターネット上の仮想大学「キリンビール大学」を運営しています。これは、ビールの楽しさ・奥深さをお客様にお伝えすべく2001年7月に開講したもので、美味しいビールの飲み方から、ビールに関する興味深いうんちくまで、様々な学部・施設があり、24時間365日通学できます。

今回は、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき計171の世界主要国および各地域において、2013年のビール消費量をまとめました。この調査は1975年分から統計開始しています。

トピックス

  • 世界の総消費量は、約1億8,881万kl(前年比0.5%増)で、28年連続の増加。東京ドームをジョッキに見立てると、約152杯分に相当。
  • 国別では、中国(前年比4.8%増)が11年連続で1位。韓国(前年比15.2%増)は21年ぶりに2桁増、インド(前年比14.1%増)は昨年に引き続き2桁増。ベトナム(前年比7.3%増)は初めて上位10カ国にランクイン。
  • 地域別では、アジア(前年比4.8%増)の構成比が34.8%となり、6年連続で1位。アジアとアフリカ(前年比4.1%増)が全体の消費を牽引した。中南米(前年比0.5%減)は10年ぶりのマイナス。

2013年の世界のビール総消費量は、前年より約100万kl(大びん633ml換算で約16億本)増え、約1億8,881万kl(前年比0.5%増、大びん換算で約2,983億本)で、28年連続の増加を記録しました。東京ドームをジョッキに見立てると、約152杯分(東京ドーム1杯は約124万kl)に相当し、昨年から約1杯分の増加となりました。

  1. 国別ビール消費量(表1)
    • 中国が2003年から11年連続で1位となりました。また、ベトナム(前年比7.3%増)が初めて上位10カ国にランクインとなりました。
      また増加率では、上位25カ国のうち韓国(前年比15.2%増)とインド(前年比14.1%増)が2桁増となりました。
      日本(前年比1.0%減)は7年連続で7位となりました。
  2. 地域別ビール消費量(表2)
    • アジア(前年比4.8%増)は、韓国(前年比15.2%増)、インド(前年比14.1%増)、ベトナム(前年比7.3%増)が貢献し、アフリカ(前年比4.1%増)も全体の消費を牽引しました。
      中南米(前年比0.5%減)は10年ぶりのマイナスとなりました。
      ヨーロッパは、4位のロシア(前年比8.0%減)や、13位のウクライナ(前年比8.2%減)など上位国のマイナスが影響し、前年比3.5%減となりました。
  3. 国別一人当たりビール消費量(表3)
    • チェコが21年連続で1位となりました。
      上位35カ国のうち、昨年より消費量の伸びた国は5カ国でした。
      日本は、アジアで韓国の46.2Lに続き43.1L、大びん換算で約68本(前年同様)という結果でした。

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

注:日本の消費量については、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計
前年実績が今年の調査で変更になった国については、変更した数値で前年比を算出している
※前年の世界総消費量も最新の値に変更している(1億8,737万kl⇒1億8,782万klへ変更)

出典:各国ビール協会などへのアンケート調査(当社が実施したもの)
The Barth Report Hops 2012/2013(BARTH−HAAS GROUP)
2014 Beer Market Insights Reports(Canadean Ltd.)
※2013年度より調査データ会社をERC GroupからCanadean Ltd.へ変更したため、過去レポートと数値が合致しないこともある

(表1)2013年 国別ビール消費量

【解説】

  • 世界の総消費量は、約1億8,881万kl。世界的に経済が好調とは言えないものの、前年比0.5%増と28年連続の増加。
  • 中国(前年比4.8%増)は、2003年から11年連続で1位。経済成長に伴う生活水準の向上や若年層でのお酒への関心の高まりなどにより、都市部のバーやクラブを中心に飲用層が拡大している。また、インターネットでのお酒の販売が普及したことにより、自宅でお酒を楽しむ人が増えている。
  • アメリカ(前年比1.3%減)やイギリス(前年比1.3%減)では、昨年に比べ消費量は減少したものの、若年層を中心にクラフトビールの飲用率が増えている。Canadean Ltd.の調査によると、アメリカではクラフトビールの消費が前年比14%増となるなど、好調に推移している。
  • ブラジル(前年比2.0%減)は、冬場の天候不順や増税の影響により消費が減少。
  • ロシア(前年比8.0%減)は、低迷する経済情勢や増税などの影響により減少。
  • インド(前年比14.1%増)は、一人当たりの消費量は少ないものの、人口増加や経済成長に加え若年層でのビール飲用率の拡大などにより、近年消費量が伸びている。
  • 日本(前年比1.0%減)は、7年連続で順位に変動は無いものの、最需要期である夏場の天候不順や嗜好の多様化などの影響により減少。

(表2)2013年 地域別ビール消費量

※ 日本の消費量については、ビール・発泡酒・新ジャンルの合計

2013年 地域別ビール消費量 構成比

地域別ビール消費量推移(2004年~2013年)

【解説】

  • 地域別では、アジア(前年比4.8%増)の構成比が34.8%(前年33.4%)に拡大し、6年連続で1位。
  • 1位のアジアは、昨年に引き続き韓国(前年比15.2%増)、インド(前年比14.1%増)、ベトナム(前年比7.3%増)などが牽引。
  • 3位の中南米は、ブラジル(前年比2.0%減)、メキシコ(前年比1.9%減)など上位国が減少したものの、ベネズエラ(前年比3.2%増)などが牽引し、前年比0.5%減と微減にとどまった。
  • 昨年は、オセアニアのみが前年割れとなったものの、2013年は、ヨーロッパ(前年比3.5%減)、中南米(前年比0.5%減)、北米(前年比1.4%減)、中東(前年比7.4%減)と、昨年より多くの地域がマイナスに転じた。

(表3)2013年 国別一人当たりビール消費量

【解説】

  • チェコは21年連続で1位となったものの、昨年と比較すると、大びん換算で2.3本のマイナスとなった。
  • 上位35カ国では、消費が伸びた国は5カ国。

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