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2003年4月2日

〜丸紅社と共同で導入した、世界初の消化ガス利用新型燃料電池〜
取手工場で溶融炭酸塩型燃料電池を稼動、電力・蒸気の供給を開始






 キリンビール株式会社(社長 荒蒔康一郎)では、取手工場(工場長 島津武、茨城県取手市)に導入している「溶融炭酸塩型燃料電池(250kW)」で、4月2日から定常的な電力・蒸気供給を開始します。
 本燃料電池は、丸紅株式会社(社長 勝俣宣夫)と共同で導入したもので、消化ガスを利用する新型燃料電池として世界初の商業稼動となります。これにより、取手工場で使用する電力の約4%と蒸気の約1%をまかない、一層の環境負荷低減を推進します。

 今回稼動するのは、米国のフュエルセル・エナジー社(社長 ジェリー・D・レイトマン)が米国エネルギー省の支援を受けて開発したもので、日本での販売権を有する丸紅社が当社とESCO※契約を締結したことから、今回の導入となりました。発電量は250kWで、廃熱回収蒸気は175kg/hです。溶融炭酸塩型燃料電池は、従来のリン酸型燃料電池と比べて発電効率が高く、さらに、NO、SO、煤塵などの有害物質をほとんど排出せず、CO発生量も少ないことから、環境への負荷が低減できます。
 今回、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受け、燃料電池の設備投資および保守管理、運転管理は丸紅社が一括して行い、燃料の供給および発生する電力、蒸気の購入を当社が行う形で稼動します。燃料は取手工場内の排水処理設備で発生する消化ガスで、発電による電力とその際の廃熱回収による蒸気の全量を、ビール製造工程のエネルギーとして供給します。これにより、工場での電力使用量の約4%と蒸気使用量の約1%をまかない、炭酸ガス排出量は従来よりも約2%削減する見込みです。

 当社では、1980年代から蒸気タービンやガスタービン、ディーゼルエンジンなどのコジェネレーション(電熱併給)設備を導入し、エネルギー使用の効率化を進めてきました。最新の省エネ施策としては、排水処理設備(嫌気処理)で発生するメタンガス主成分の消化ガス量を最大化してコジェネレーション設備に供給し、効率的に利用するシステムを検討しています。一例として、神戸工場で2002年からNEDOの支援を受け、消化ガス利用のガスエンジン(730kW)コジェネレーション設備を稼動しています。
 今回の新型燃料電池は、発電効率が47%以上と高効率であることから、これをコジェネレーションシステムに使用することによって、総合熱効率が72%以上(発電効率47%以上、廃熱回収効率25%以上)と高効率かつ環境負荷の低いエネルギー削減が期待できます。稼動後は、あらゆる面から実用性を評価し、今後の展開を検討していきます。

 今後も、全ビール工場で、それぞれの設備や規模に適したシステムの見直し、導入などを行い、全社での省エネルギー化、環境負荷低減を推進する取り組みを進めていきます。


キリンビール取手工場概要




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