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2001年3月6日

ヒト抗体産生ウシに関するヘマテック社との共同研究について


 キリンビール株式会社(社長 佐藤安弘)は、ヘマテック社(CEO ジェームズ・M・バートン、本社 米国コネチカット州)とのヒト抗体産生ウシ開発のための共同研究の進捗に伴い、ヘマテック社に対してマイルストンを支払いました。本研究において、両社はヒト抗体産生ウシの作製に有用な独自の技術を各々提供し協力していきます。当社は、ヘマテック社に対して研究費、マイルストン、ロイヤルティーを支払うことで、ヒト抗体産生ウシをポリクローナル抗体※1の作製目的に独占的に使用する権利を有しています。

  ヒト抗体産生ウシとは、ヒト抗体遺伝子を導入したウシのことで、これを用いた研究開発により、様々なヒト抗体医薬の開発が可能になると期待されます。ヒト抗体産生マウスがモノクローナル抗体の開発に有用であるのに対して、ヒト抗体産生ウシはポリクローナル抗体の開発に有用であると期待されます。本共同研究において、当社は、全てのヒト抗体遺伝子を動物に導入する独自のヒト染色体導入技術を提供します。一方、ヘマテック社は核移植を用いて効率的にウシを作製する技術を提供します。本共同研究では、両社の技術を合わせることにより、ヒト抗体産生ウシの開発を目指します。

  当社は、独自のヒト染色体導入技術を用いてヒト抗体産生マウス(TCマウス※2)を作製し、ヒト抗体産生マウスに関して米国メダレックス社との間で全世界を対象とした戦略的な提携を結んでいます。ヒト抗体産生ウシ研究の進捗により、ヒト抗体分野における当社のプラットフォーム技術の一層の充実を期待しています。ヒトポリクローナル抗体は、ウィルスや細菌による感染症の治療薬や自己免疫疾患の治療薬として期待されており、現在、医療現場では、血清由来のヒトポリクローナル抗体が用いられていますが、ヒト抗体産生ウシを用いることにより、より効果が強く安全性の高いヒトポリクローナル抗体が開発される可能性があります。その結果、種々の感染症に対する新薬の開発が加速されることが期待されます。
  当社では、ヒト抗体に関する技術の提供とヒト抗体医薬の開発を目指して、今後も研究開発を行っていきます。

※1 ポリクローナル抗体: ポリクローナル抗体は、抗体の混合物であり複数の抗原に対し反応する。一方、モノクローナル抗体は、1種類の抗原に反応する。
※2 TCマウス: Transchromo Mouseの略で、染色体断片を導入したマウスのこと。


ヘマテック社の概要
ヘマテック社(Hematech LLC)
代表者 ジェームズ・M・バートン(James M. Barton))
本社 米国コネチカット州ウェストポート
設立 1998年
売上高 2.4百万ドル(1998年)
事業内容 抗体の開発と生産に関するベンチャー企業。トランスジェニックウシを作製する技術を持っている。







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