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平成10年4月27日

ニュージーランド
ライオンネイサン社に資本参加



 キリンビール株式会社(社長 佐藤安弘)は、1998年4月27日(月)、ニュージーランドのビール会社、ライオンネイサン社(会長:ダグラス・マイヤーズ、社長:ゴードン・ケアンズ)の株式を取得し、資本参加しました。ライオンネイサン社会長マイヤーズ氏から約15%の株式をすでに取得しました。最終的には約1,000億円を投資することで、市場を通じて現取締役陣、機関投資家、一般株主からの購入により、45%程度の取得を予定しています。これまでの北米・欧州・アジアに、オセアニア・中国における有力な拠点をさらに加えることとなり、当社のグローバルな事業基盤の構築が大きく前進します。

 ライオンネイサン社は、ニュージーランドトップの販売数量を誇り、ニュージーランドで約54%、オーストラリアで約41%のマーケットシェアを有しています。中国においても製造・販売に力を入れるなど国際的な事業展開をしており、97年度におけるビールの販売実績は、合計1億1,200万箱(350ml缶換算)にのぼります。
 ニュージーランドに3カ所の製造拠点を持っているほか、オーストラリアに4カ所、中国にも2カ所あり、アジア・オセアニアにおける事業基盤を強固なものとしています。ニュージーランドのスタインラガー、ライオンレッド、オーストラリアのフォーエックス、トゥーヘイズ、エミュ、スワンなど、ブランド力のある複数のビールを持ち、世界の約50カ国で親しまれています。

 これまでも当社は海外において、さまざまなビール事業の展開を図ってきました。北米では、87年にモルソンブルワリー社(カナダ)と提携し、キリンビールを製造・販売してきました(97年3月契約期間満了で解消)。96年には世界第1位のアンハイザー・ブッシュ社(アメリカ)との合弁による販売会社 キリン・ブルワリー・オブ・アメリカ を設立しました。その後、アンハイザー・ブッシュ社のロサンゼルス工場での製造を開始し、北米での製造・販売体制を完成しました。
 欧州では、92年にチャールズ ウェルズ社(イギリス)との提携により、現地生産体制を整えました。販売会社 キリンヨーロッパ社により、イギリス・フランス・ドイツなど、16カ国に対して地域に密着した販売を行っています。
 アジアでは、89年に香港サンミゲル社との提携により、製造拠点を構築しました。販売会社 キリン香港社により、香港・シンガポールを中心にキリンビールを提供しています。
 中国では、北京・天津など北部地域向けに、95年、瀋陽華潤雪花ビール社(中国)と提携し、製造・販売体制を整えました。96年には、上海・広州などの南部地域向けに珠海麒麟統一ビール社を設立し、珠海市のビール会社を買収したことで、中国全土の製造拠点を整備しました。
 一方、台湾では、販売会社 台湾キリン社のエリアマーケティング戦略、および一番搾りに対する消費者からの圧倒的な支持により、97年に輸入ビールでトップシェアを獲得しました。
 日本でも、89年にハイネケン社(オランダ)との合弁会社 ハイネケン・ジャパン社を設立しました。また、93年にはアンハイザー・ブッシュ社との合弁会社 バドワイザー・ジャパン社を設立しました。さらには韓国のOBビール、チェコのピルスナーウルケルの輸入販売など、海外ビールの販売活動を展開しています。

 このように、当社はすでに北米、欧州、中国に製造拠点を持ち、積極的に海外へのビール事業の展開を図ってきました。
 そのなかで当社は97年9月に、21世紀に向けたキリン社の取り組みの基本的な考え方「ニュー・キリン・ビジョン21」(略称:NK21)を発表しました。海外のビール事業展開として、大規模なM&Aに取り組み、現地ブランドを含めたビール事業全体での拡大を目指すことを掲げています。
 今回、オセアニアの有力企業であるライオンネイサン社に資本参加したことにより、海外ビール事業における当社のグローバルな事業基盤の構築が大きく前進したものといえます。その結果、現地ブランドを含めた海外ビール事業を展開することにより、質・量の両面から事業拡大を図ることができます。
 さらに、ライオンネイサン社はオセアニア以外では中国に製造拠点を有することから、中国での製造・販売などの面で、さまざまな相乗効果が期待できます。将来的にはオセアニア地域でのキリンビールの現地生産のみならず、近隣諸国への製造拠点として活用するなど、可能性の大きな広がりを見せています。

 このことはライオンネイサン社にとっても同様で、海外のビール事業展開をしていくパートナーとして、当社の有する海外の製造・販売拠点が相乗効果をもたらす可能性もあります。また当社の持つ醸造・エンジニアリング技術をライオンネイサン社に提供していくことで、同社の今後の発展に寄与していきます。
 ライオンネイサン社の経営については、基本的には現経営陣に引き続き任せていきますが、当社から数名程度の取締役を送ることで、実際の経営に参画していきます。

 この結果として、当社の98年度の海外販売数量見込みは、キリンブランドとキリンブランド以外の現地ブランドビールの合計で、1,630万箱(350ml缶換算)の予定から、1億4,200万箱(350ml缶換算)と大幅増になりました。
 今後は、確立したグローバルな基盤を有効活用し、さまざまな相乗効果も得ていくなかで、より一層の事業拡大を目指していきます。


会社の概要



社名ライオンネイサン社(Lion Nathan Ltd.)
本社所在地Level 17,Tower 2 Shortland Street,Auckland,New Zealand
上場証券取引所 ニュージーランド証券取引所、オーストラリア証券取引所
資本金約453億円(NZ$=75円換算)
役員構成会長:ダグラス・マイヤーズ(Douglas Myers)
社長:ゴードン・ケアンズ(Gordon Cairns)
事業内容ビール・清涼飲料の製造・販売
主要ブランド ニュージーランド
・スタインラガー(Steinlager)
・ライオンレッド(Lion Red)
オーストラリア
・フォーエックス(XXXX)
・トゥーヘイズ(Tooheys)
・エミュ(Emu)
・スワン(Swan)
社歴 1860年 ライオンブランドによるビール製造開始
1924年 10のビール工場を合併し、
      ニュージーランドビール社を設立、
      後にライオン社と改名
1988年 ニュージーランド最大の小売店で、
      飲料メーカーでもある
      ネイサン社と合併、ライオンネイサン社に改名
1990年 オーストラリアの
      ナショナル・ブルーイング・ホールディング社
     (スワンブルワリー、キャッスルメインブルワリー、
      トゥーヘイズブルワリーの保有会社)の
      株式を50%獲得
1991年 ナショナル・ブルーイング・ホールディング社の
      残りの株式50%を獲得
1993年 サウスオーストラリアブルワリー、
      ハーンブルワリー買収

96年 世界のビール会社の販売数量

キリンビール 海外ビール進出状況




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