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2004年1月8日



2004年 キリンビール事業方針



 キリンビール株式会社(社長 荒蒔康一郎)は、「2004−2006年キリングループ中期経営計画」を踏まえて、3カ年の初年度にあたる2004年の事業方針を策定しました。
 
2003年の概況

 
2003年は、総合酒類事業を軸としたグループ経営の基盤強化やローコストオペレーション、戦略的資源投下などにより、確実に利益を確保する構造改革を推進しました。一方、酒類業界では社会不安や長引く消費低迷、冷夏や市場環境の変化などにより、ビール・発泡酒市場全体が減少した模様です。発泡酒市場は、増税の影響を受けて微減となったものの、ビール・発泡酒計に占める構成比は約4割になったと推定されます。
 当社の販売数量は、ビール・発泡酒計で1億8,320万箱(対前年7.6%減、大びん換算:633ml×20本)、ローアルコール・ビバレッジ
では2億0,030万箱(対前年4.8%減、大びん換算)となりました。
※ビール、発泡酒、缶チューハイなど、アルコール度数10%未満のアルコール飲料を総称したもの

2004年の取り組み
 
1.国内酒類事業の取り組み

 2004年の酒類市場では、発泡酒、缶チューハイ市場の拡大が続き、一層のカテゴリーボーダーレス化が進行すると思われます。変化する市場環境の中で、当社は、引き続き収益性向上を進めるとともに、「キリンブランドの価値向上」に向けた主要ブランドの強化が重点課題と考えています。開発・提案型の企業として、ビール、発泡酒ブランドを中心にお客様に提案する価値の向上に取り組んでいきます。

【重点課題】
各酒類カテゴリーの位置付けを明確にし、ビールカテゴリーで商品ブランドの価値向上を図るとともに、成長分野である発泡酒カテゴリーでは市場での優位性を確実にし、缶チューハイ・焼酎・ワインカテゴリーでの支持拡大や市場創造型商品開発の継続により、増分の獲得を目指す。
成長業態への戦略的資源配分や取引環境の整備、販売体制の変革により収益性向上を目指す一方で、提案型営業力やエリアコミュニケーションの強化により、非価格競争を勝ち抜く販売体制と営業力強化を図る。

 これにより、ローアルコール・ビバレッジで2億0,930万箱(対前年4.5%増、大びん換算)、ビール・発泡酒計で1億8,720万箱(対前年2.2%増、大びん換算)、缶チューハイの「キリンチューハイ 氷結」では4,000万箱(対前年26.2%増、250ml缶換算:250ml×24缶)の目標達成を目指します。

(1)ブランドの強化

I 発泡酒カテゴリー
2003年の発泡酒市場は、増税の影響を受けたものの家庭用市場ではビールを上回る規模となりました。04年は業界計で対前年8%程度の成長が見込まれ、ビール市場の縮小傾向も受けて、ビール・発泡酒計に占める構成比は一層拡大すると思われます。当社は、「麒麟淡麗<生>」を中心としたブランド群を強化し、さらなる市場の拡大を促進するとともに、市場での優位性を確実にします。
 「麒麟淡麗<生>」では、中村俊輔選手をはじめ、当社が支援するサッカー日本代表選手をイメージキャラクターに起用し、広告やキャンペーンを積極的に実施します。エネルギッシュでアクティブな「麒麟淡麗<生>」を訴求することで、ブランド強化を図ります。健康志向に応える「淡麗グリーンラベル」「淡麗アルファ」や、飲みやすさと買いやすさを実現した「極生(ゴクナマ)」「生黒(ナマクロ)」でも、ブランドの個性を引き続き訴求していきます。2月には、麦とはちみつから生まれた素朴な味わいの新発泡酒「キリン ハニーブラウン」を発売し、その他にも市場創造型の新商品を検討しています。また、発泡酒、ビールなどの主要商品を対象に、スポーツをテーマにした大型キャンペーンも予定しています。

II ビールカテゴリー
 ビールは、企業ブランドの価値向上に最も寄与することから、フラッグシップカテゴリーと捉えなおします。確実な増分獲得を目指す発泡酒に対し、ビールではお客様が期待するビールならではの価値を鮮明にすることにより、商品ブランドの価値向上を図ります。
 「キリンラガービール」は、「キリンクラシックラガー」とあわせて「キリンラガー」ブランド全体での新CMを開始します。平井堅さんに登場いただき、“人と人との絆”をつないできた「キリンラガー」の魅力と存在感を訴求し、ブランド価値の再確立を図ります。「キリンクラシックラガー」は、高倉健さんに登場いただいている広告も継続し、03年に全国発売した缶を中心とするブランドの浸透と定着を目指します。発売15年目にあたる「キリン一番搾り 生ビール」では、“もっと上質で鮮度ある一番搾り”を目指した「新・一番搾り」にリニューアルします。中味、パッケージデザインともにブラッシュアップし、佐藤浩市さんに登場いただく新CMも開始します。他社に先駆けて提案したチルドビールでは、「まろやか酵母」や「ラテスタウト」のほか新商品も検討し、高価値ビールとしてのチルドビールカテゴリーの確立を目指します。

III 缶チューハイおよびその他酒類カテゴリー
 「キリンチューハイ 氷結」では、プレミアムフルーツシリーズ第3弾「バレンシアスパークリング」を3月に発売するなど、引き続き独創的なラインアップの拡大により市場での圧倒的優位を確実にします。
 成長分野のチューハイカテゴリーで新商品を検討するほか、焼酎カテゴリーでは「麒麟麦焼酎 ピュアブルー」の販売強化により支持拡大を目指します。ワインでは「フランジア」を中心に新商品も発売し、ラインアップの強化を図るとともに、洋酒では「シーバスリーガル」や「フォアローゼズ」のブランド強化を行い、販売拡大を目指します。伸張するビールテイスト飲料カテゴリーでは「モルトスカッシュ」を育成します。

(2) 販売体制と営業力強化


 重点市場を明確化し、成長業態である家庭用量販市場に資源を集中投下するほか、業界取引正常化の取り組みも一層進めます。ビール、発泡酒について、05年1月から当社独自のオープン価格制度の導入を予定しています。希望卸売価格、希望小売価格を設定せず、メーカーからの出荷価格のみを設定する価格制度であり、これによって流通各社は取引にかけたコストを今まで以上に反映した価格設定が可能になります。当社では、チルド特約店網を活用した商品提案など、流通と共同でお客様への新たな価値提案も行っており、業界全体で最適な利益を確保する環境整備を進めます。また、キリンコミュニケーションステージ社との連携による販売体制の強化や、ナレッジマネジメントによる提案型営業力の強化を進め、インターネットを活用したエリアコミュニケーションの推進によりダイレクトなお客様開発活動を行っていきます。

2.国際酒類事業および多角化事業での取り組み

 国際酒類事業では、アジア・オセアニアを重点市場としてグループシナジーの拡大を図り、新たな提携も視野に入れながら重点エリア別の基盤強化を進めます。ビールカテゴリーでは、「一番搾り」「麒麟清醇」を中心としたキリンブランドを展開します。

 医薬事業では、「エスポー(EPO)」「グラン(G−CSF)」「ロカルトロール注」「フォスブロック錠」の販売を強化するとともに、「エスポー」の第2世代薬「KRN321(NESP)」やヒト抗体医薬の開発を進めるなど、引き続きプロダクトパイプライン(開発候補品)の充実を図ります。アグリバイオ事業では、中国での事業展開などによるグループシナジーの拡大とともに、国内花き事業の基盤強化を進めます。機能食品事業では、健康食品事業、調味料事業を強化します。また、キリン ウェルフーズ社の「キリンノアレ」や小岩井乳業社の「小岩井KW乳酸菌ヨーグルト」など研究開発成果のグループでの応用を進めるなか、より幅広い食や飲料分野での応用に向け、市場創造型の新規食素材を製造・供給する機能を担います。

3.社会的責任(CSR
)の遂行 ※Corporate Social Responsibility

 全てのステークホルダーに対してCSRの取り組みを推進します。環境では、CO排出削減のために工場での燃料転換を進め、04年には福岡工場で実施します。バイオガスを利用した設備や太陽光発電の導入のほか、グリーン電力証明システムへの参加による風力・水力発電の利用についても検討を進めます。水源の森づくり活動も継続し、包装容器関連では、環境負荷の少ないアルミ缶「エータルクaTULC」を新たに「キリンラガービール」「キリンクラシックラガー」に導入するほか、段ボールカートンの減量化を推進し、営業車の軽自動車化など低公害車への車種変更も進めます。適正飲酒への啓発活動や、グループ全体でのコンプライアンス強化も進めます。食品安全性についても、品質マネジメントシステムの維持向上を図ります。
 工場を中心に地域社会との交流を進め、サッカー日本代表やオリンピック日本代表支援を通してのスポーツ支援も続けます。ビール文化の振興では、古代エジプトビール再現プロジェクトに続いて中世修道院ビールの研究を行うなど積極的な企業活動を行います。




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